Zoomを使ってオンラインヨガレッスンを始めよう
今ではすっかり、選択肢の一つとなったオンラインヨガ。
ヨガインストラクター資格をとった後、オンラインヨガクラスを開催してみたい!と思う方もいるでしょう。
この記事では、「個人」でオンラインヨガレッスンを開催したい人向けにZoomの基本的な使い方から必要な道具、料金設定や集客の方法など、「Zoomを使ったオンラインヨガの始め方」をご紹介します。
なぜZoomがオンラインヨガに最適なのか
よく比較されるSkypeですが、Skypeは1:1の通話やチャットを前提に設計されています。
やりとりしたチャットが残るので個人の語学レッスンなどには非常に有効だと思いますが、Skypeのデメリットは生徒さん側もアカウントを作成しなくてはならないことです。
一方、Zoomはオンライン会議を前提に設計されています。つまり、Zoomは主催者がアカウント登録をしていれば、参加者は事前の登録なしで参加することができます。参加用のURLを送るだけでレッスンに参加してもらえるため、手軽に始められるのがメリットです。
但し、参加者側もZoom登録があった方が便利なので、継続して使用する場合は登録をおすすめします。
もう一つ、Zoomのメリットとして挙げられるのが、動作の軽さです。たくさんの人が参加しても重くならず、接続も安定しています。カクカクしてしまうと、レッスンに集中できなくなるので、非常に重要な要素と言えます。
Zoomの基本的な使い方
ここからはZoomを使うための準備方法を順を追って説明していきます。
アカウント作成
(1)Zoomを初めて利用する場合は、ウェブサイトよりアカウントを作成します。ZOOM ウェブサイト
右上の「無料でサインアップ」という青いボタンをクリックします。
(2)指示通りに進むと、メールアドレスを入力する画面が出てきます。
(3)メールアドレスを入力すると、登録確認のメールが届きますので、アカウントを有効にするためのURLをクリック。
(4)そのURLから飛んだページで、名前やパスワードを入力したらアカウント作成終了です。そのままパソコンのブラウザからも使えますが、Zoomのアプリをダウンロードしておくと便利です。アプリダウンロードページ
ミーテイングの設定
(1)トップ画面から「スケジュール作成」を選択。
(2)ミーティングの開始時間と終了時間を設定し、保存ボタンを押します。
ここでは試しに「8/1 9:00-10:00」と設定し、保存。これでミーティングの予定が作成できました!
追記:自身のパーソナルミーティングID(自分のアカウントが持っている専用のミーティングルームのようなもの)を使いたい場合は下にある「追加のオプション」から選択することも可能です。
生徒さんに招待リンクを送る。
(1)ここまででミーティング(レッスンですね!)の設定が終わったので、ミーティングのタブで確認してみましょう。以下のようになっています。
(2)生徒さんに送るURLはこのスケジュールの右側、赤丸で囲んだ「・・・」の部分を押します。
(3)「参加招待をコピー」を選択します。
(4)すでに参加招待URLがコピーされているので、それをペーストし、参加者に送ったら、招待完了です!
URL内にパスワードが組み込まれているので、特に設定する必要がありません。
当日のレッスン
(1)STEP3で見た「・・・」の中に、「ミーティングを開始」という項目があります。(黄色の丸参照)
そこをクリックしたら、ミーティング(レッスン)を開始できます。
以上が、簡単なZoomの使い方です。
(最新版)Zoomの利用料金と無料プランの比較
ヨガインストラクターがZoomを使って、オンラインヨガレッスンを開催する場合、検討すべき料金プランは「プロプラン」か「無料プラン」となります。ビジネスプランなど、それ以上のプランは100名を超える出席者のウェビナー向きになりますので、ここでは割愛します。
細かい機能の違いはありますが、ここで重要なのは「使用できる時間」です。
無料プランの場合、終了10分前から終了までのカウントダウン通知が画面上に出て、40分で強制終了されます。
30分以内の短いクラスを開催予定の場合は無料プランでも大丈夫ですが、それ以上のクラスの場合は、「プロプラン」を契約することになります。
現在の料金はこちらです。
1年契約で購入した方が少し割引になります。
まだどんなクラスをやるか、集客をどうするかなどはっきりしないうちは無料プランにしておき、具体的になったらプロプランを購入するのがいいです。
オンラインヨガレッスンの進行と設定
アカウントを作り、スケジュールを作成した後、実際どのようにレッスンを行えばいいのか、順を追って説明します。
レッスン前のテストとリハーサル
ミーティングを開始後、「コンピュータオーディオで参加」を選択。マイクなどを接続せずにパソコン内蔵のマイクでレッスンを行う一番簡単な方法です。
初めてであれば、その下の「スピーカーとマイクをテスト」してみてもいいでしょう。下記のような画面が出てきて、実際どう音が聞こえるのか、出るのか、確認できます。
実際にヨガレッスンを行うときには、生徒さんのマイクはミュートにしてもらいましょう。
音声チェックが終わったら、カメラチェックです。
寝転んだ時に全身が写っていても、立位のポーズをした時には上半身が見えなくなってしまうことも。
様々なポーズをカメラに映して、ヨガマットの位置や、パソコンカメラの位置を決めます。
生徒さんはパソコン、タブレット以外にもスマホなどの小さな画面で参加される方もいらっしゃいます。
個人的な経験から言うと、ヨガマットの色と、ウェアの色は同化しすぎないほうが、生徒さんからは見やすいです。
これでカメラの設定も終わりです。
Zoomのサウンド設定
Zoomはデフォルトでバックグラウンドのノイズ除去が自動で設定されています。通常の音声などはこの設定で十分なので、特に気にしなくてもいいのですが、ティンシャなどの高い音。ハミングのような音はノイズと判断され、除去されます。
ですから、Zoom配信の場合は音楽をかけながらのレッスンは基本的には出来ません。
細かなオーディオ設定を変えたい場合は、左下の「オーディオ」から「オーディオ設定」を選択すると、設定画面が開きますので、そこから「バックグラウンド ノイズ抑制」を変更してみてください。変更した上で再度マイクテストをすると、どんな音が相手側に聞こえるのか確認できます。
Zoomを使用する際の推奨機材
パソコンについているカメラを使うので古すぎると写りが悪いことがあります。その場合、タブレットやスマートフォンから配信する方が画質がいいこともありますので、手持ちのデバイスを確認してみてください。
管理人は基本、パソコンからオンラインレッスンを行っていますが、バックアップでipadも使っています。
現在、管理人が使用中のデバイスはMacbook Pro 2020 13インチ・iPad mini 2021 第8世代の2つです。
この辺りは音質も良いので愛用していますが、もっと古いものや別のメーカーのものでもいいと思います。テストをしながら検討してみてください。
音声について
ワイヤレスマイクやワイヤレスイヤホンを使用している人/使用していない人の割合は、半々くらいだと思います。
これは、パソコンの性能によるので一概には言えないですが、どんなマイクにも指向性というものがあります。
簡単に言うと、どの範囲、どの位置から、音声を拾えるかという事です。
パソコン内蔵マイクの場合、当然ですがパソコンから離れると音声が小さくなります。そして、パソコンの裏側に入ると音声を拾わなくなります。
それ以外にも下を向いたり、後ろを向いたりすると声が、パソコンの方向に向かないのでこの場合も音声が聞こえにくくなります。
この特徴を理解した上で、管理人は、ワイヤレスマイクやワイヤレスイヤホンを使用せずにパソコン内蔵のマイクをメインで使用しています。
それ以外に、マイクなどのガジェットが好きなのでいくつか所有し、その時の環境に合わせて使用しています。
パソコン内蔵マイクでレッスンする時はパソコンとの距離に合わせて、声のボリュームを変えてみたり、常に顔を画面に向けて喋ってみたりと工夫しながらレッスンを行うと聞き取りやすいです。
ワイヤレスマイクやイヤホンを使用していない理由としては、パソコンのマイク音声が綺麗なこと。安価なマイクの方が音がこもって聞こえることため。動きやすいため。が挙げられます。
逆にワイヤレスマイクやワイヤレスイヤホンを使うことのメリットは、どちらもパソコンから離れても音声がクリア。捻ったポーズで後ろを向いても音声が拾えること。
デメリットとしては、
ワイヤレスマイクの場合:ウエアにつける場合は少し動きにくいこと、ダウンドッグや前屈など、下を向いた時にマイクと口の距離が近くなりすぎると音が割れてしまうこと。
ワイヤレスイヤホンの場合:少し音質が悪い場合がある。などが挙げられます。
特に古いパソコンを使用している場合は、マイクやイヤホンを使うことをおすすめしますが、それぞれに良さがありますので、自分に合った方法を選びましょう。
オンラインヨガレッスンにおすすめのワイヤレスマイク・ワイヤレスイヤホン 5選
様々なマイクやイヤホンが発売されていますが、その中でも実際に使用中でおすすめできるものを予算別に5つ紹介します。
予算〜¥5,000
JVC ケンウッド HA-A5T。コンパクト、かつ軽量なのでヨガレッスンに集中できます。丸い形は好みが分かれるかもしれませんが、カラーバリエーションが豊富で可愛いです。この価格でこの音質はありです。
予算¥5,000〜¥10,000
安心のAnkerオーディオブランド、Soundcore Life P3。外音取り込み、もしくはノイズキャンセリングかを選べるので配信場所の環境に合わせて使えます。音質は少しこもった感じですが、この価格でこの性能は十分です。バッテリーの持ちもいいし、普段使いにも!
予算¥10,000〜
耳を塞がないイヤホンambie。イヤーカフのように使います。オンラインヨガレッスンでの音質もいいです。耳の穴の位置によって、音が聞こえにくいこともあるようで、好みが分かれると思いますが、最近はカラーバリエーションも増え、こちらもヨガインストラクターに人気の商品です。
予算¥30,000〜
RODE Wireless GO Ⅱ Single。今回ご紹介する唯一のマイクです。
何故、唯一かというと、音質や機能がワイヤレスイヤホンで十分だからです。わざわざマイクを買うのであれば、本格的なワイヤレスマイクじゃないとあまり意味がない気がします。安いマイクは音質が悪く、安定感がないので、ワイヤレスイヤホンの方が優秀な場合があります。
それでもワイヤレスマイクが欲しい場合はこれ!
RODEのシリーズは色々な価格帯のものがありますが、マイクが複数ついていたり、コードが別売りだったりします。オンラインヨガレッスンにはこちらのセットで十分です。マイクが一つ、そしてコードなど必要な物がセットになっています。少々、高額ですが、音質が特によく、性能もいいです。動画配信者はもちろん、収録などに使用しているヨガインストラクターも度々見かけます。初期不良対策として、対応してくれそうな国内の販売業者から買うことをおすすめします。
AppleのAirPods Pro。イヤホンとしては高額ですが、マイクの音質がとても良いです。長時間使用をしても、逆転のポーズをして逆立ちをしても外れずに快適にレッスンを行えます。他のApple製品との相性ももちろん良いため、普段使いも兼ねて検討してみてもいいかもしれません。こちらも使用しているヨガインストラクターが多い印象です。
この中で一番使っているのは、Soundcore Life P3とAppleのAirPods Proです。簡単に使える&音質のバランスでこの2つを選ぶことが多いです。
オンラインヨガレッスンの料金設定と支払い方法
オンラインヨガレッスンを行うための準備が整ったら、次は料金の設定と支払い方法の検討です。
料金の相場と設定のコツ
オンラインヨガレッスンをグループレッスンとして行う場合、価格の相場が1回あたり¥1,000-¥2,000くらいです。
現在は、非常に安価なサービスや無料の動画などもありますが、個人のインストラクターがオンラインヨガレッスンを提供する場合、「ライブ」で、「一人一人をしっかり見て、指導やアドバイスをしてもらえるという付加価値」が付きます。自信を持って、ご自身のレッスンを行ってください。
4回券など、複数回分のチケットも合わせて販売すると、1回ごとに決済をしなくてもいいので、継続したい生徒さんには便利です。その場合、少し割引をするなどしてもいいかもしれません。
複数回分のチケットを販売する際は有効期限を設けると、参加者側もヨガを習慣化しやすいです。
決済方法の選び方(PayPayなど)
おすすめの決済方法をご紹介します。以前はクレジットカードを使うこともありましたが、PayPayが普及したため、そちらが主流になりつつあります。
(1)まずはネット銀行。NEOBANK 住信SBIネット銀行や楽天銀行の口座をお互い持っている場合は、振り込みが無料ですので便利です。
(2)続いてはPayPay。使用者が多いため、こちらも利用しやすいです。他にも様々な〜ペイがありますので、ご自身と生徒さんが使いやすいものを使ってください。
(3)最後はwise。こちらは世界中に送金、受け取りができるマルチカレンチー口座なのですが、海外在住の生徒さんからお金を送金してもらう時に使用しています。円だけではなく、ドルなどグローバルな通貨で受け取りが可能なので便利です。
同じく国内外からの送金が可能なPaypalは手数料が非常に高いため、あまり使わなくなりました。
オンラインヨガレッスンの集客
集客に効果的なSNS活用法
これは、オンラインヨガに限らずですが、これからレッスンを始めようと思うヨガインストラクターにとって、生徒さんが来てくれないとレッスンが成り立ちません。
無理なく、行うためには、まず身近な人に声をかけてみましょう。体を動かしたい、ヨガをやってみたい、瞑想に興味があるなど、身近だからこそ分かるニーズがあると思います。最初はそのニーズを満たすヨガクラスを構成してみてもいいかもしれません。興味を持ってくれたお知り合いが参加しやすい日時にクラスを設定してもいいと思います。
SNSを使って、ご自身のヨガを発信する時は、ヨガのアーサナを載せるだけではなく、日々のヨガ的な暮らしを紹介するのもおすすめです。プライベートアカウント以外にヨガインストラクター用アカウントを新規作成するのもいいと思います。
まとめ
いかかでしたか?
最初は中々上手くいかないこともあるかもしれませんが、ヨガの道のりはヨガインストラクターにとっても長いものです。気長に、無理なく、焦らず、一つ一つ積み上げていくことを心がけてください。
少しでも、皆さんのオンラインヨガレッスン開催の助けになれば幸いです!