誰1人として同じではない、ヨガインストラクターへの道。
だからこそ気になる、現役ヨガインストラクターの「ヨガの先生になるまで・現在・そしてこれからのお話」
今回はフリーランスで広報・PRの仕事をしつつ、ヨガの先生として活躍している方にお話を伺いました。
ヨガが好きな方・ヨガインストラクターになりたいと思っている方にとって、ヒントになる情報が満載です。
プロフィール
米国ヨガアライアンスRYT200認定講師/ヨガ指導8年
パラレルワーカー
PR・広報の仕事と多くの人が 『心身ともに健康』 を発見できるようなヨガとマインドフルネスのクラスを展開。
初心者をはじめ、子供からシニアまで、年齢や性別関係なく教えています。
多忙だった会社員時代
ヨガとの出会い
社会人になって、身体を動かす機会がなくなってしまい、とても疲れていました。
テレビ局で働いていたのですが、当時は昼夜逆転の生活。不規則で寝る時間も3-4時間。
その頃、会社から通えるところにヨガスタジオがあったので、空き時間にヨガクラスに参加してみたんです。
結果、衝撃的なほどに、シャヴァーサナで熟睡。
私がヨガっていいなと思ったのは、完全にシャヴァーサナきっかけです。
その頃は、ずっと携帯が鳴りっぱなしの生活で。
ヨガクラスに参加することで、1時間携帯をオフにできる。
人と話さないで自分の静かな時間を持つことが、今で言う「デジタルデトックス」になっていました。
体調不良を経て
そんな忙しい日々を送っていた時、自律神経失調症になってしまい、鼻血が止まらなくなってしまいました。
どうしてこうなちゃったんだろうと考えた結果、睡眠不足と、やはり昼夜関係なく働いていたから、体がおかしくなったのかなと。
それにはヨガがいいんだろうなと思いました。
そんな時、通っていたヨガスタジオでヨガ哲学のワークショップを受ける機会がありました。
ヨガって体を動かすだけじゃないんだ!と初めて知って、興味を持ち始めました。
キッズヨガのティーチャートレーニング
実は全米アライアンスの資格スクールに通う前に、友人からキッズヨガが向いていそう!と言われてティーチャートレーニングを受講しています。
そこからの繋がりで、インターナショナルスクールでキッズヨガを教えることもありました。
キッズヨガは保育の要素が入っています。成長過程の教育にヨガがミックスされている感じです。
子供も好きだし、体を動かすことも好きでしたから楽しかったです。
その時に、本格的なヨガの資格を取ってみたら?と周りに勧められたこともあって、ヨガのティーチャートレーニングについて考えるようになりました。
資格取得スクールについて
スクール選び
スクールを選んだポイントは2つ。
①仕事を続けながら週末に通えるスクール
②いろんな流派の先生がいる学校
①の条件については、その時は週7日働いている状態だったので、まず会社の上司に話に行きました。
ヨガスクールに通いたいので土日休みます!と勇気を出して言いました。
そうしたら、意外にもあっさり受け入れてもらえて。
土日も休まずに、仕事しなきゃいけないと思っていたのは、自分自身だったんだなと。
②については、最終的には自分にあったスタイルを見つけるのがいいと思いますが、最初は分からないので、いろんなスタイルのヨガが見られていいと思ったからです。
働きながらヨガスクールに通うこと
忙しかったですが、職場の人にも手伝ってもらっていました。
勤務先にヨガのポーズ名を書いたカードを持っていって、問題を出してもらったり。
自分一人じゃなくて、みんなでやったと言う感じが面白かったです。
ヨガクラスのデモンストレーションも含めて、相手がいる中で学んでいきました。
一人でやるのもいいけれど、誰かと一緒に勉強するのって楽しいと思います。
スクールに通って良かったこと
同期ができたことです。
仲間というか、同志というか。同期と出会えたことがすごく良かった。
それ以降も、ヨガ仲間はできますが、この時期の同期は違う気がします。
些細な悩みとか、こういう時にどうしてる?とか、雑談感覚で話せる良さがあります。
オンラインで学ぶことについて
最近はオンラインで学ぶ機会も増えていますが、ヨガの先生として学ぶなら、オンラインだけだと少し危険かなと思います。
アライメントもオンラインだと分かりにくいことがあるし、勉強する中で一方通行になりやすいからです。ただ、知識を流し込んでいるだけだど、その先がちょっと不安です。
オンラインは便利ですが、対面よりも同期・同士が作りにくいのではないかと思います。
オンラインと対面、それぞれの良さを生かして、学ぶのがいいと思います。
資格取得後、ヨガインストラクターとしての活動開始
資格取得後すぐの仕事
スクールを卒業し、全米アライアンスを取得した後に、テレビ局を退職しました。
ヨガの先生として働くためにも、副業OKの企業に転職。
実はキッズヨガクラスのティーチャートレーニングを受けている時に出会った友人が、ヨガスタジオを経営していたので、卒業後はすぐにそこでレッスンを持たせてもらいました。
最初は参加者も少なかったのですが、コツコツ続けていきました。
徐々に参加してくださる方も増え、自分もクラスも成長していった感じです。
最初に持ったそのクラスは7年半、担当しました。
ヨガをしているのに幸せじゃない?!
ヨガをして、身体はすっきりするから健康にいいのはわかる。何よりヨガは楽しかったです。
でも、心と身体がつながっていると学んでいても、心が置いてけぼりというか。
ヨガをしていても、全然人に優しくないな、イライラするな、と気づいていました。
それが、変だな。と思うようになったんです。
ヨガをしているのになって。
ヨガを始めて5年くらい経った頃だと思います。
思えば、その時はアーサナ(ヨガのポーズ)ばかり練習しすぎていたのかもしれません。
OM YOGAとの出会い
そんな時、OM YOGAのマインドフルネスで瞑想をした時に、なんと3分も座っていられなかったんです。
マインドフルネスメディテーションは目を開けて瞑想します。
目を開けたまま、見えたものを無視しないで、「ただ座ること」が思った以上に難しい。
衝撃的でした。それがきっかけで心と身体の繋がりがすごく気になって、OM YOGAに興味を持ちました。
OM YOGAは、ブッダの教えとヴィンヤサスタイルが合わさったヨガスタイルです。マインドフルネスの勉強もします。
自分が学びたかったことがOM YOGAにはありました。
OM YOGAを学ぶことで、以前よりは心のことがわかるようになって、前よりヨガと仲良くなった気がします。
OM YOGAの印象に残っている教え
ヴィンヤサって、フローで流れるように活発に動くスタイルだという認識があると思うんですが、OM YOGA創始者のシンディ・リーの言葉によると、ヴィンヤサは、サンスクリット語で「特別な方法で置く」という意味なんだそうです。
この言葉の解釈は人それぞれによります。
例えば、ヨガのポーズで考えてみると、あるポーズにおいて、どこに「手を置く」かによって、そのポーズのバランス感や、次のポーズへの流れが変わってくるわけです。
ヨガのポーズだけではなく、どういう気持ちで、その行動をするかによって、その次が大きく変わってきます。
これって、ヨガ以外にも広く言えることです。
そして、それは全て自分次第という余白があるんです。
それぞれのペースで、それぞれが気づいて、広がっていく・自分の身になっていく。
OM YOGAにはそういう面白さがあります。
コロナ禍でフリーランスへ
コロナ禍に会社員を辞めて、フリーランスになりました。
キャリア的に自然な流れだったのかもしれません。周りの皆さんのおかげで今の自分が成り立っています。
今は、前職でやってきた広報・PRのスキルを活用した仕事もしています。
どちらが副業というわけではなく、いろいろなことをやっているパラレルワーカーという意識です。
ヨガの仕事で食べていくには、ヨガレッスンを増やしたり、参加人数を増やしたりすることが必要かもしれません。
ヨガの本質をお伝えしていきたいと考えた時に、自分がやりたい事はそこじゃないと思ったので、パラレルワーカーとしての働き方がしっくり来ました。
ヨガを通じた成長と、これから
私がヨガを伝えている理由
人って、やりたいことを楽しくやっている状態が、心と身体のバランスが取れているんじゃないかと思っています。
やりたい事は何でもいいと思うんですが、私は「ヨガを教えること」が楽しいんです。
ただ、ヨガ教えるということ自体を目的にはしていません。
私がヨガを伝えている理由は、ヨガが生活の中に入って、幸せだなと思う人が増えていくお手伝いをしたいからです。
先生としての成長
最近は、ヨガの先生としての責任感がさらに出てきました。
責任感という言葉が正しいのかは分からないけれど、クラスのみんなをリードしていく存在として
怪我をさせないことはもちろん、自分が発することや、自分が向かっていきたい方向を定めていくこと。
みんなをそこに連れていく船長さんみたいな感じです。
自分自身の成長
ヨガを通じて昔より、自分にも人にも優しくなれたと思います。
あと、落ち着きを持って、待てるようになったかな。
余白を持てています。余白にも意味があると感じています。
余白があると、新しい出会いが増えますね。
断捨離もそうですが、定期的に今の自分を見直して手放すようにしています。それが出来るのも余白があるからです。
今後やってみたいこと
今後やってみたいこととしては、学校でヨガを教えたいです。
集団で勉強している場所で、心の勉強をする時間も作ってもらいたい。
ヨガのポーズだけではなく、哲学やマインドフルネスも一緒に勉強すると、社会に出てから役に立つんじゃないかなと思います。
まとめ
いかがでしたか?様々な道のりがあるヨガインストラクターとしての歩み。
参考になれば幸いです!
過去のインタビュー記事もありますので、こちらも是非ご覧ください。
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